後輩に出世、昇進で抜かれる。出世競争レースに敗れる。

サラリーマン、会社員生活も長くなると出世競争の結果というか、ゴール地点も大方分かってきます。
最悪なのが、かつて自分が仕事を教えた後輩に昇進で抜かれることではないでしょうか。

中途入社で働いている場合は、そんなに気にはならないかもしれませんが、お互いに新卒で入社した場合、「ヨーイ、ドン」のスタートは同じですから非常に分かりやすいレースになってしまいます。誰が「1位」で誰が「ビリ、最下位」か、皆の目にも明らかです。

過去には仕事を教えてやった後輩、飲みに誘ってやった後輩に、「アゴ」で使われることはないかもしれませんが、使われることになるのです。もしかしたら昨日まで名前を呼び捨てにしていたのが、「XXさん」あるいは「XX課長」などと役職名で呼ばなければならなかったりします。そして、この出世、役職の差は広がることはあっても縮まらない可能性が高いものです。

部下として、かつての先輩を使わなければならない後輩も気まずいかもしれませんが、出世で先を越された先輩は、もっとイヤでしょう。

これが同じ高校、大学の先輩、後輩だったら、なおさら非常に気まずいかもしれません。しかしながら、仕事の世界は結果が全てです。甘いことは言っていられません。

こういう左遷や昇進で、後輩と先輩の立場が逆転した場合、まともな神経を持った人間ならば悔しくて夜も眠れないのではないでしょうか。

眠れないどころではなく、自尊心が高い人間であれば辞表を提出するかもしれません。
営業マンの場合は営業成績という数字で全てを評価されますから、まだ納得できるかもしれません。(それでも悔しいですが)
しかし、こうした人事評価が良くわからない不透明な人間関係、派閥争い、ゴマスリによって出世、昇進が決まるという場合は納得いかないでしょう。

人の本能として自尊心、プライドを傷つけられそうになると、「無意識に逃げる」という話を聞いたことがあります。

この話を聞いた時、私は「逃げる」ではなく「避ける(よける)」ではないかと思いましたが。

例えば、自動車で走行中に道路に大きなゴミとか動物の死体とかの変なものが落ちていたら避けて通りますよね。最近、話題の高速道路を逆走するクルマもそうです。

高速道路を逆走するような人間には、何を説明しても無駄です。説明している間に、こちらが、ひき殺されてしまいます。

おかしなことをするヤツからは「逃げるが勝ち」です。逃げることは決して恥かしいことではありません。自分の身は自分で守りましょう。

そろそろ、新しい一歩を踏み出す時期が来たのかもしれません。

かつての部下が上司になる

かつての部下が上司になることも働いていれば、あるでしょう。

しかしながら。普通は上司も(かつての後輩)も部下(自分)も正社員ではないでしょうか?

私は正社員でありながら、パートの女性の部下にされたことがあります。

あれはドラッグストア、小売業で働いていたときのことでした。


ご承知の方も多いと思いますが、医薬品を取り扱う業種では、薬剤師の資格を持つ人間というのは一種、聖域というかアンタッチャブルのようなところがあります。

何と言っても国家資格を持っているわけですから、雇われている方も薬剤師の資格があると強気です。

履歴書の資格の欄に「普通自動車免許」しか書くことのない人間とは違うのです。

当然、パートといえども時給は他のパートさんよりも高く設定されています。

この当時、一緒に仕事をしていた薬剤師のパート女性が、いくらの給料をもらっていたかは不明ですが、正社員の人間よりも高かった可能性があります。

薬剤師の資格を持つ人間には他の従業員に対して尊大な態度を取る人間もいました。そうでない人もいましたが。
(周囲から「先生」と呼ばれていましたから当然かもしれません)

あれは当時の上司であった店長が宗教にハマり、会社の売り上げ、物品を横領し、退職した後のことでした。

中小企業の常として人材が不足しているということがあります。

なので、入社して半年の私が店長代理として退職した店長の後釜に座ることになりました。

随分と居心地が悪かったことを覚えています。

良く自嘲気味に「神輿は軽くてパーが良い」なんて言ったものでした。

私が管理職になってみて思ったのが出世しても給料は増えない、月給は変わらないけれども、仕事量は3倍に増えた。

おまけに数少ない休日でも自宅に電話がかかってきて出勤しなければならなかったりするのです。

この当時、私が絶対に携帯電話を持たなかったことは、述べました。

劣悪な環境でしたが、私は売り上げを伸ばすこと、仕事をすることに必死でした。

当時、私は20代でしたが、友人たちが普通にしていた合コンなどの遊びには全く無縁でした。

休日が不定期で平日に僅かしか休みが取れないのですから仕方ありません。
まるで刑務所に入ったような暮らしでした。家と職場との往復で一年が過ぎてゆくのです。
そこで、更に当時の社長に言われた言葉が忘れられません。

「君は、もっと仕事に打ち込みなさい」です。

一見、もっともらしいことを言っているように聞こえます。

しかし、これ以上、どう打ち込めというのか?

このことをレジ打ちだけで来ていたパートの年配女性に話すと

「人の人生を何だと思っているの!」と言われた。

まともな感覚では、そうであろう。

この社長、言うことと、やることが違う。

もしかたらペテン師、嘘つきではないか?という疑問が芽生え始めた瞬間でした。

安い給料で休みなしで働いて、なおこれ以上、働けというのである。

何か自分の内面に沸々と違和感が生じ始めた。

それからしばらくしてのことであった。

社長が店舗にやってきて、私と面談した。

「今まで、あなたには店長代理として仕事をしてきてもらいましたが、店長には現在パートの薬剤師のXXさんにやってもらうことにしました。以後、あなたは薬剤師のパート店長の指示に従って仕事をしてください」

かつての部下が上司になったのである。

しかも、正社員の下で部下として働けというなら、ともかく、いくら国家資格を持っているとはいえ、パートの女性スタッフを私の上司にするというのである。

誤解のないように説明しておくと確かに、この薬剤師は頭の切れる人であった。

しかしながら、休みなし、安月給で、こき使って、結果として、この仕打ちである。

私は、この時の出来事がきっかけで、やり場のない怒りを紙の上にぶつけることになった。

社会全体に対する憤懣を言葉にしたかったのである。
小説を書き始めたのである。

結果から言うと、小説はモノにならなかった。

陽の目を見ることはなかった。

物語を紡ぐ才能がなかったのである。

その後であるが、この小売業の店は1年ほどで閉鎖、3年ほどして会社は倒産ということになる。

人の道に外れたことをしてゼニ儲けをしても、結局すべて吐き出すことになるのである。

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