銀行消滅
銀行、特に財閥系の大手の都市銀行といえば長らく大学生の人気就職ランキングでも上位に食い込み続けている業界です。銀行員といえば高給取りの代名詞のように言われていた時期もあります。そんな銀行業界ですが最近では風向きが相当悪い方に変わってきています。まず、一番大きな変化としてはフィンテックが挙げられるでしょう。
ペイパルPayPalなどが有名ですね。こうしたインターネットを利用した新しいサービスの登場により銀行の決済サービスの重要度が下がって来ています。
次に挙げられるのが暗号通貨、仮想通貨と呼ばれる政府が発行したものではない通貨の登場です。ビットコインが代表的なものとして知られています。
ビットコインを使える店舗は、まだ数少ないとはいえゼロではありません。アメリカのアマゾンでは実際にビットコインで買い物が可能です。
ビットコイン以外にもリップルやモネロ、ファクトムなど、いくつもの暗号通貨がICOと称する公開を経て、一般の人にも買えるようになりました。
ビットコインは世界中で使えるので外国通貨との両替も不要です。
かつては外国に旅行に行くときは日本円を外国のオカネに交換、両替したものですが、こうした外国為替業務はなくなりつつあるようです。
次に人工知能、AIの発達によりトレーディング部門に人間がいらなくなったと言われています。
将棋や囲碁の有段者を簡単に打ち破る人工知能ですから、トレーディングくらい簡単に人間以上のパフオーマンスを叩きだします。
これは日本の銀行業界だけでなくアメリカのウォール街でも同じことが起きています。
バブル期に大量に入社した中堅どころ?を人員整理したいというのが経営陣の本音ではないでしょうか?新卒の採用も絞り、人間を減らす。
大手の都市銀行でも、このような状況です。
地方の信用金庫などは、もっと悲惨な状況になることは、自明でしょう。
銀行業界はバブル崩壊後にたくさん「経営破綻」(本当は倒産ですが、当時はこういう言い方をしました)しました。
また竹中平蔵の圧力で、都市銀行は合併を繰り返しました。
そろそろ、また同じことを繰り返すのでしょうか?
また同じ金融業界では銀行だけでなく証券会社も、かなり危険な状況であることは間違いありません。
野村証券や大和証券は、それこそバブル期には破竹の勢いで快進撃を繰り返していましたが、インターネットの普及により、ネット証券に主役の座を明け渡してしまいました。
駅前の一等地に店舗を構えていたことは過去の栄光であって、現在のインターネットの時代にはテナント料を払う必要のないネット証券の方が圧倒的に低コストで運営できます。
金融業界は、これからも激震が続くでしょう。