借金返済を退職金で|飲み屋のツケ
同僚の一人が退職しました。
30代後半くらいの男性です。
マンガのようなチンチクリンな小男です。
顔は童顔なのですが、ヒゲが濃いので年齢より老けて見られます。
女性にはまったくモテないので飲み屋の女性に入れあげていたようです。
店側にしたら良いカモでしょう。
また、足繁く女性スタッフのいる泡風呂にも通っていたようです。
食事の休憩時間には、そうしたお店のホームページを見て、来週はどの子を指名しようか?
なんて、良く言っていました。
一回、お店に行ったら3万円の支払いです。
月に4回通ったら、それだけで12万円です。
彼が、それだけ簡単に遊べる給料をもらっているとは思えません。
スナックに同伴出勤
彼はよく、駅前の居酒屋、あるいは焼き鳥屋でお店の女性従業員と食事をしているところを目撃されていました。
同伴出勤で飲みに行く前の光景だったようです。
こうしたお店のスタッフから誕生日に財布をプレゼントされたとか言って喜んでいました。
「その財布はいくらの金額で、おまえはお店でいくら使ったのか?」
と聞きたくなりましたが、本人の気分を害しそうなので、やめておきました。
彼は給料の、ほぼ全部を飲み代と泡風呂で散財していたようです。
美人局つつもたせ|結婚をにおわせる
そして、彼も30代の後半に差しかかり、そろそろ結婚を意識しはじめたようです。
しかしながら、職場でも毛虫のように扱われて、まともに異性としては見られていません。
男性として扱ってくれるのはオカネを払うお店だけです。
泡風呂で働く女性に結婚を申込んだらしいのですが、気持ち悪がられて「出禁」を喰らったこともあります。
そんな彼にやさしくしてくれたのが、飲み屋の女性スタッフでした。
彼は、まんまと騙されて、足繁くそのお店に通い、高額なボトルを入れて、指名料を払い、そのうち給料だけでは足りなくなり、ツケで飲むことを始めました。
もちろん、同時進行で泡風呂に通い、たまったものを発散させていることは言うまでもありません。
気が付けば300万円くらいの借金になってしまったということです。
会社に取り立て?
会社にもツケの支払いを求めて、取り立てが来たらしいですが、守衛に追い返されました。
この辺の来訪者に対する対応はしっかりした会社で働いています。
会社内に部外者が入るには「入門許可証」が必要になります。
借金の取り立てという理由では会社内に入れてもらえなかったお店のスタッフは自宅、あるいは個人携帯に督促をはじめます。
最終的には借用証に一筆書かされて、退職金で借金を支払うことで合意したとのことでした。
しかしながら、働かなくても生活していけるだけの資産があるはずもなく、再就職のための就職活動をはじめたようですが、経歴的にも、保有している資格的にも、特に取柄はありません。
年齢的なことも考慮すると、再就職先は派遣社員しかないだろう、というのが周囲の一致した見方です。
飲み屋のスタッフの人は、無事に売掛金を回収することが出来て安堵しているでしょう。
住宅ローンの返済とか事業資金のツナギに退職金を使うとかなら、まだ同情の余地はあるのかもしれませんが、こうした飲食店での借金返済のために退職金を支払うなんて間抜け以外のナニモノでもありません。
在職期間、約20年の彼の退職金の金額がいくらくらいっだったのかは不明ですが、人間は落ちるときには簡単に堕ちるものですね。
こわいですね。
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