吸収合併と退職強要、パワハラ、過労死ライン、メーカーの場合
こんにちは。管理人の転職王子、ヤメタイジョーです。今回は退職強要の体験談です。
吸収合併があって一年ほど経過した時です。
吸収した親会社の部長がライバル会社から仕事を取って来ました。
品質的に厳しくてライバル社が手放したかった仕事です。
部長は仕事を取って来るだけ取って来て、後のことは部下である課長に丸投げです。
ライバル社が出来なかった仕事を、「ただやれ」とだけ言われた課長は明らかに困惑していました。
手探りで仕事を始めましたが、うまくいくはずもありません。仕事がうまくいかないシワ寄せは、課長の更に下の人間に回されます。
現場は大混乱です。
皆、深夜まで仕事をしていました。一番遅い事務所スタッフの人は早朝4時まで仕事をしていました。
朝の4時になると、そのまま会社の机の上に、突っ伏して6時くらいまで仮眠を取ります。この間、約二時間です。
そして、翌日もまた早朝4時まで仕事をするのです。こうした状況が1日や2日ではなく何か月も続くのです。
誰も過労死しなかったのが不思議なくらいです。過労死ラインは超えていたはずです。
それで仕事の量は、何とかこなせるようになったのですが、質の方が今ひとつです。
販売先のメーカーからは不具合で返品の山です。
返品されたものについては再度作り直して、急ぎのトラック便で配送します。
単純に考えて製造コストは2倍、更に、再度メーカーに送るための配送コストが上乗せされます、
来る日も来る日も課長は部長に怒鳴られていました。課長は課長でガンハッテいます。毎日朝の4時まで仕事をしているくらいなのですから。
それでも部長は昼くらいに課長のところにやってきて、「どうなっているんだ!」「何回言えば分かるんだよ!」と半日くらい怒鳴り続けるのです。挙句の果てに、どう考えても1週間は時間が必要な仕事を「今日中にやれ!」とか無茶ぶりします。
お説教が終わると課長は泣いていました。子供のケンカと同じで部長は課長が泣くまでパワーハラスメントをやめません。こんなことが毎日繰り返されます。課長が少しずつ壊れていくのが見ていて分かりました。
たまに、午後11時(23時)くらいに部長が課長のところにニヤニヤしながらやってきて、「何だ、まだいたのか?電気代がもったいないじゃないか。早く帰れよ」なんて言います。
課長が夜遅くまで仕事をしているか、どうかを確認するために、部長はやってきたのです。
別に課長の健康を案じているわけではありません。暗に明日は、「もっとやっつけてやるぞ」という含みのある言葉に聞こえました。
吸収合併が行われると吸収した方の会社の管理職が、吸収された方の会社の管理職が自分の口から「辞めます」と言う状態に追い込むためにパワーハラスメントを執拗に繰り返すのです。
自分から辞表、退職願を出すまで続きます。
一種の退職強要です。
結局、課長は製品の不具合を解消することが出来ず、一億六千万円の赤字を出し、左遷されました。その後、しばらくして、この課長は退社していきました。
退社するころには、精神的に随分と壊れてしまったようでした。
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