左遷、新入社員になった直後に


⇒転職シミュレーションをやってみる


オイ、「会議室に入れ」一軒目の営業先から帰社した私に上司である課長が言いました。

今日は果たして何を言われるのであろうか?新入社員時代の私は上司である課長に非常にビクついていました。

営業成績が悪いとパワーハラスメント丸出しの行為を良くされたものです。

また仕事の不備を怒られるのかな?あるいは月末に向けての未達の営業ノルマのことか?

不安に思いながら会議室の椅子に座るとトイメンに座った課長が、翌年度からの人事異動、すなわち左遷を私に告げました。

翌月より私は営業を外されるのです。翌月より、私は汚れの目立たない紺色の作業服に着替えて倉庫の仕事をしなければならないのです。

一応、表向きの理由は倉庫の作業員に「若い人間が戦力として欲しい」とか何とか、とってつけたような理由でしたが、そんなものは後付けの理由であることは明白でした。

「今回の人事異動について異論があれば、課長である私か、支店長にまで言いに来るように」という内容のことを言われましたが、特に異論などあるはずもないです。

取引先の人間を怒らせた時点で、私の左遷は決定したようなものでした。

会議室を出ると、業務連絡用の掲示板に次年度からの新体制を説明したA3の紙が貼りだしてありました。

周囲の冷ややかな視線が突き刺さります。

「アイツ、左遷かよ」遠くで私のことを指さす係長がいます。

この係長は私の先輩でしたが、私には非常に無関心な人でした。

この時は、自分としては非常にショックで学生時代に付き合いのあった人間に電話して相談しまくりました。

相談したからといって「左遷」の事実が消えるわけではないのですが、誰かに相談すれば、今後の身の振り方の参考になるかもしれないという思いがあったことは間違いないでしょう。

不思議なもので、振り返ってみると「左遷」の事実は紛れもなく存在するのですが、その事実に今となっては感謝しています。

人生万事塞翁が馬とは良く言ったものです。合わない仕事を無理に続ける必要がないことを、この時の左遷によって学んだと今にしてみれば思うのです。

仕事を選ぶ時は、自分自身の適性を良く考えるべきですね。

「何をやりたいか」も大事ですが、「何をやらないか」「何をやりたくないか」をきちんと見極めることが就職、転職のコツではないでしょうか。

新入社員 5月病

今日から五月である。

新卒で入社した人間、新入社員は、この時期に5月病になることが多いという。

親元を離れて就職した人間ならば、五月の連休(ゴールデンウィーク)に実家へ帰る、帰省することも多いのではないか。

学生気分が抜けきらず、何となく仕事というか会社がイヤになる。

かと言って転職するほど追い込まれているわけでもない。

そんな気分である。

私もかつてそうであったような、なかったような。。

後輩にも、そんな人間がいたように記憶している。

私の場合は先輩に一回、飲みに連れていってもらったか。

奢ってもらった記憶がある。

ありがとうございます。

しかしながら、私が後輩を飲みに連れて言った記憶はない。

後輩が出来る頃には既に会社内で左遷され、干されていたような状況だったので偉そうに後輩に飲みながら説教を垂れるなんてことは出来なかったものである。

しかしながら、今思えば、こうしたブルー、憂鬱はかわいいものである。

新卒で入社して5月なら、まだパワーハラスメントも左遷も経験してはいないであろう。

稀に芸能人とかで、この時期に辞表を提出して、実際に芸能界で成功した人もいるとかいう話も聞いたことがある。

宇崎竜童さんだったか?

学生はお金を払って学校に行くのだ。

会社はお金をもらうために行くのだ。

ルールは真逆である。

今、思えば新卒の時の私はまったく、こうしたことを理解していなかったと思う。

この時期、50代くらいの年配の先輩から、いくつか言われたことがある。

「仕事なんてものは惰性でするものだ」

「男は一生、働かなければならない」

当時は良く理解出来なかったが、今思えば、思わず膝を打ちたくなるような言葉である。

こうした話を聞かせてくれた先輩たちは、今はもう定年退職で仕事をしてはいない。

年金生活で悠々自適のはずであるが、再雇用の形で雑用仕事をしている人もいる。

しかも、その人は会社では役員まで出世した人であるにも関わらずである。

こんな老後では何のために出世したのか、分からないではないか。

会社も政府も当てにならない。

中国人、華僑のように逞しく生きて行かなければならない時代になったようである。

我々の世代では年金が破綻して、もう貰えないことは分かり切っているのであるから。

error: Content is protected !!
PAGE TOP ↑