売れない芸人の生活、年収、将来は?
私が大学時代、関西の学校に通っていたときの話です。
同じ大学ではないのですが、同じアパートに住んでいた先輩が卒業後は吉本興業に行くと言っていました。
吉本興業に入社と言っても事務職、一般職で会社に入るのではありません。「芸人」として吉本興業に行くというのです。
なぜ松竹芸能ではなく吉本興業なのかについての説明はありませんでした。
この先輩は岡山県から京都の宗教系の大学へ進学しました。学校を卒業したら地元に帰らず、大阪で芸人になるというのです。
師匠に弟子入りするのか、NSCに進学するのかまでは聞きませんでした。聞けなかったというのが正解かもしれません。
仮にNSCに進学するのであれば授業料、入学金が別途必要になります。当然、4年制の大学を仕送りして卒業まで支えた親の立場からすれば、そんな宝くじを買うような話は承服できるものではないでしょう。
勝手な想像ですが、誰か師匠に弟子入りしたのではないでしょうか。
そのときに聞いた話ではワンステージのギャラが500円で、さらにそこから税金を引かれて400円の手取りであるということでした。
この金額は今は既に大御所となったダウンタウンも同じだと聞きました。
月に何回、舞台の仕事があるかは不明ですが、この給料で生活していけるはずもなく多くの芸人志望者はアルバイトを掛け持ちすることになります。
そして、多くの芸人志望者が30歳に手が届く年齢になると愕然とします。
「自分自身も相方も、このまま売れずに終わる」
という現実を突き付けられます。
場合によっては後輩に抜かされていることもあるでしょう。
夢を追いかけている時は、30歳までは何とかなりそうな気がするものです。
しかし、これはあくまでも気がするだけです。
芸人を諦めて、一般企業に就職しようにも履歴書、職務経歴書、資格の欄に書くべき目立ったものなどありません。
資格の欄にかけるのは「自動車免許」くらいのものではないでしょうか?
30歳くらいになったときに、一番、現実を突きつけられるのが好きな相手と結婚を考えるようになったときではないでしょうか?
相手の女性が妊娠していれば、なおさらです。
将来、妻となる女性、産まれてくるであろう子供のためにも現実を受け入れるときになったと悟るべきでしょう。
元芸人の就職先としてオススメなのは、やはり営業職でしょう。
今まで鍛えぬいた話術でセールスをすれば、決して悪い結果にはならないはずです。
芸人としては面白くなかったかもしれません。売れなかったかもしれません。
しかしながら素人よりは絶対に面白いはずです。
絶対に喋れるはずです。
まずは自分の労働力としての市場価値を知りませんか?
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