深夜の女性労働とコスプレ


ハロウィンの季節のことであった。仕事が終わった後、深夜1時、国道沿いの大型量販店に入った。ワインを買うためである。店に入るとレジに立っている若い女性従業員がベリーダンサーのような露出の高い服を着て仕事をしていた。

深夜の時間帯に女性が仕事をしていること自体、ブラックなニオイがするが、さらに輪をかけて、この女性従業員は胸元が見えそうな衣装を着てレジを打っているのである。

コスプレであった。まだ雪は降っていないとはいえ、深夜1時では、それなりに冷え込む。男性客の好奇の視線が露出もあらわな衣装の胸元に注がれる。あまりの露出の高さに、ここは小売店ではないのかと錯覚する。ブラジャーがはみ出しているような感じであった。最初に着替えた時は、きちんとしていたのかもしれないが、作業をするうちにズレてきたのかもしれない。

スタッフ全員がハロウィンのためにコスプレをしているのかと思ったが、そうではないようである。男性スタッフ、ならびに太ってブサイクな女性スタッフは誰もコスプレをしていない。普通の制服を着て作業している。ハロウィンに合わせてコスプレをしているのは若い、それなりに綺麗な女性スタッフのみである。これは従業員の立場から言うと一種のセクハラではないか。露出の高い衣装を客の前で着るように命じられたスタッフもストレスであろうが、衣装を着替える必要はないと言われた女性従業員は遠回しに、おまえはブサイク、だと言われたようなものではないか?この大型量販店では一体誰がこんなことを企画したのであろうか。誰もやっていないことに挑戦するという意味においてはヨーロッパの名作の文芸作品、ドンキホーテのごとくパイオニアである。

心なしかコスプレをしている女性従業員は普段よりも、早く客を捌こうとしているように見えた。男性客の視線に耐えられないように見えた。願わくば友人、知人、親戚にはこんな格好は見られたくない。ましてや親には絶対に見られたくないと言っているような気がした。自分が、この女性店員の立場だったらイヤでたまらないであろうな、と想像した。

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