夜勤の看護師は子供をどうする? 日勤のみの病院へ転職?

管理人のジョーです。今回は静岡県のアユミさんの体験談を紹介させていただきます。

私が働いていた病院はベッド数約430床、職員数約620名、一日平均外来患者数約600名の地域の中核を担う大きな病院でした。

成人から小児まで、すべての専門科と24時間体制の救急が特徴でもありました。

勤務シフトとしては日勤8時~16時30分、準夜勤16時~0時30分、深夜勤0時~8時30分の3交代制で、原則的に週休二日制で年間休日は105日前後ありました。
私の場合、独身の間は休日は主に友人と買い物やランチに出かけたり、地域のイベント(お祭りやスポーツ大会)や趣味のスポーツを楽しんでいました。

結婚、出産後は主に子供と過ごすことが多くなり、公園などに出かけたり家でゆっくり過ごすことが増えました。
私は手術室に所属していたので、平日は主に手術介助を行っていました。平日の手術件数は少ない日で8件、多い日では17~18件ほどあり、少ない日でも脳神経外科や心臓血管外科などの長時間の手術も多かったため、定時に仕事を終えることはほとんどありませんでした。
土日の週末や祝日には予定手術は組まれないのですが必ず緊急手術はあったので、休日の少ない勤務体制の中で手術室の環境整備や物品管理を行いながら緊急手術に対応するという、忙しい時間を過ごしていました。
このような状況でもらえる給料は、手取りで約26万程でした。
私の看護師歴は20年以上になりますが、残念ながらこの病院に入職して10年目くらいからほとんど変わらない数字です。
勤務体制としては準夜勤が2~4名、深夜勤が2名ですが、24時間体制の救急を持っていることから、全科の手術に対して精通している看護師を育てないといけないという教育的側面もあり、夜勤時の看護師の組み合わせは、ベテラン看護師と経験の浅い看護師となっていました。
手術室スタッフの中で中堅の位置にいる場合、中堅+中堅か、中堅+ベテランになるので、大体の手術に対応することが出来るため心強いのですが、経験の浅いスタッフと一緒に夜勤を行っている時に心臓血管外科の緊急手術が入ってきたり、同じ時間帯に2つ以上の手術の依頼があったりする時は、かなりのストレスがありました。

これは、経験が浅く心臓血管外科の手術の経験のない看護師と私が深夜勤を組んでいた時の話です。
深夜勤に入ってすぐ、救急室から連絡があり、「緊急心臓カテーテル検査を行いたい」と依頼がありました。

私の病院は、検査室の勤務体制は、日勤+オンコール制で、対応できる場合は夜勤の検査は手術室の看護師が行うことになっています。
私は相勤の看護師と共に心カテ室へ行き、検査の介助を行いました。

造影検査の結果、その患者は頸動脈に瘤があり、緊急で手術をすることになりました。
助っ人を呼びたくても今は深夜です。

人を呼ぶよりも自分で動いたほうが早いと判断した私は、相勤の看護師とギリギリまで検査介助につき、病棟の看護師を呼んだ時点で一人で手術室に戻り、少しでも早く患者を受け入れるために手術の準備をしていました。
結局患者は病棟に戻って準備する時間はないと判断され、相勤の看護師が患者をそのまま手術室に運ぶ形になり、私は患者受け入れと手術の準備、進行を同時に行わなければならない状態になりました。
血管外科の手術介助経験がなく手術機械の種類も把握していない相勤の看護師には、麻酔科医の協力を得ながら患者管理をしてもらい、私は機械出しの介助をしながら大声で相勤の看護師に指示を出して動いてもらう、という壮絶な状態での手術現場となりました。
なんとか無事に手術は成功し、患者さんを安定した状態で病棟へ送ることが出来た時は本当にホッとしたのを覚えています。
やはり、看護師に知識や技術のスキルが無いと、一番迷惑がかかるのは患者さんです。
私にも経験の浅い時期はあったので、きっとその時の先輩看護師は私と同じような気持ちだったのだと思います。
でもやはり実際に自分がその立場に立ってみて、スキルのない看護師と夜勤の日に大きな緊急手術が入った時が一番ストレスが大きかったです。
また、こんなこともありました。

準夜勤務に入った時点で、予定手術が5件ほど残っており、日勤者が残業をする中での勤務となりました。
しかし何故かその日に限って次々と緊急手術の依頼があり、21時頃まで日勤者に残業してもらってもまだ手術が残っている状態でした。
緊急手術の依頼は深夜勤交代時まであり、私たちが全ての手術を終えて帰宅したのは朝6時です。
準夜勤からトイレ休憩がやっとの状態で、 食事もせずに14時間も休みなしで手術介助についていたのです。
夜勤の場合日勤に比べるとどうしても看護師の数が減るため、ただでさえ体力的に過酷な時間帯なのに加えて、休憩も取れないとなると非常に辛かったです。

そして今、私は総合病院の看護師を辞めて個人開業医の看護師になりました。
時間が不規則な職業は短命だと言われているようですが、規則正しい生活を送れるようになったせいか体調を崩すことがとても少なくなりました。
して、夜勤をしていた時よりもしっかりと食事を3食摂っているのに、体重も落ちて健康診断での検査結果も良好な状態が続いています。
そのことから考えると、やはり決まった時間に睡眠を取ることが出来ないのは、体力的にも精神的にも大きな疲労につながるのだと思います。

 

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こうした出来事は、今となっては、想い出でしかない病院夜勤の出来事です。手術室での夜勤業務体験は激務でした。仕事中に脳裏にあったのは早く帰宅して子供の顔を見たい!でした。私は看護師として、夜勤のない仕事を選びました。

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