上司を「ダメ人間だ」と断定する部下ほど出世できない当然の理由

上司を「ダメ人間だ」と断定する部下ほど出世できない当然の理由


上記より転載

職場に一人は必ずいると言われる「ダメ上司」。何でも部下のせいにして自分で責任を取らなかったり、露骨に仕事をサボっていたりと、枚挙に暇がないほどダメ上司の事例が出てくるのではないでしょうか。しかし、そんなダメ上司を否定するだけの人は出世しないと断言するのは、メルマガ『ゼットスケーラー日本・アジア事業責任者が教える「金田博之のグローバル・ビジネススキル最前線」』の著者で昨年12月にクラウドセキュリティ業界を牽引する「ゼットスケーラー株式会社」の日本・アジア事業責任者として代表取締役に就任した金田博之さん。外資系企業の経営者をつとめる金田さんは今回、上司を「ダメだ」と断定する人は自分の成長機会を失っているとして、その理由と対処法を分かりやすく伝授しています。

あなたがダメと思っている上司から出世のチャンスを見出す方法

部下から見てこんな上司がダメ

まずは、ここで言うダメ上司とはどんな上司なのか。部下目線からみてダメだと思われている人の例を見ていきましょう。

金田サロンの勉強会ではこんな意見が挙がってきました。

成績の悪い部下、性格が合わない部下に対してあからさまに態度を変える
指示が曖昧で、言った言わないの水掛け論になってしまう
目に見える形で仕事をサボっている
上が処理するべき問題の責任を部下に転嫁する
新しい提案をしても保守的な考えで変化しようとしない

この他にもあなたの身の回りにいる上司で、「この人は上司としてダメだ」と思ったことはないでしょうか?

あるいは、すでに上司の立場の方はもしかしたら思い当たる節があるのではないでしょうか?

ビジネス系のメディアのビズヒッツが、働く男女500人に行ったアンケート結果によると、73%もの人が「職場に嫌いな上司がいる」と回答しました。

このことからもわかるように部下から見たダメ上司というのは非常に多いのです。

そして、このアンケートで、「上司との関係で嫌なこと」の1位は「報告・相談・確認など」、2位が「仕事外の付き合い」と他にも上位にはコミュニケーションそのものが挙がっていました。

人にとって性格や価値観の合う合わないは必ず出てくるので、コミュニケーションを取るだけでストレスを感じてしまうなら極力ダメな上司との関わりを避ける、というのも1つの手です。

ですが、私から見ればそれはまだ二流のやり方で、少しもったいないと思っています。

では、一流はダメ上司との向き合い方をどうするのか、私の考えを解説していきます。

上司を否定する人(三流)は出世できない

まず、最初にお伝えしたいことは、 見出しの通り上司をダメだと断言してしまう部下に出世の可能性はありません 。

そのように断定的に考えるビジネスマンは三流のまま、成長機会も失ってしまうと私は考えています。

その理由をここで詳しく解説していきます。

先程紹介したのアンケートで7割の人が職場に嫌いな上司がいるといいました。

ということは、「部下を抱えるビジネスマンの7割がダメな人だ」と結論づけていいのでしょうか?

結論から言うと、そんなことはありません。

どのような職場であっても「この人嫌われてるから上司にしよう」なんて選考基準で役職を決めてはいませんし、上司になっていきなり性格や態度が変わる、仕事ができなくなるということも考えにくいです。

上司というのは、 運よくたまたま上司になれたのではなく、なにか上司としてふさわしい要素を持っていたからこそそのポストに着くことができた のではないでしょうか。

ではなぜ7割もの上司が、部下から嫌われてしまっているのでしょう?

それは、その部下にとっての理想の上司像と、現実に対面する上司の仕事ぶりや態度にギャップを感じているからです。

これまでたくさんの人から上司との人間関係の相談を受けてきましたが、大体の人が「上司なんだからこうあるべきだ」という部下なりの理想論が前提となっていて、そこからズレた行動をしてしまった上司はダメな上司という評価をしてしまっているのです。

まずは上司も自分とは考え方が違う1人の人間であり、自分の思い通りの働き方をするとは限らないということを理解しておきましょう。

話は戻りますが、一見ダメ上司に見える人でも、上司の椅子に座っているということは何かしら組織にとって重要なスキルを持ち合わせているはずです。それが単純に仕事の成績なのか、マネジメント能力なのか、コミュニケーション能力などの目には見えにくいものなのか、どこかが評価されているのです。

仕事ができない、他に何も特筆すべき長所もない、そんな人間が他を退けて出世できるわけがありません。必ず理由があります。

部下の立場では、その理由に気付けるかどうかが、出世できるかどうかの分岐点になるでしょう。なぜなら、上司が出世できた理由こそが、組織が求めているものである可能性が高いからです。

もうここまでくればおわかりかもしれませんが、 一流はダメだと思う上司からストロングポイントを見抜き、出世のチャンスを掴みます 。

次はそれについて解説していきます。

上司の本質を見抜くには◯◯を見る

ダメ上司が出世した理由、ストロングポイントを見つけることができれば、その組織で出世するヒントがつかめます。

と、言うのは簡単ですが、それが目に見えない(少なくとも今は)からこそ、ダメ上司だと思われているのでしょう。

そんな上司の長所、出世できた理由を見つけるにはどうすればいいのでしょうか。

答えは、 その上司の行動を観察 することです。

上司の態度や、発言をとってもその人の本質はわかりません。なぜなら人は、口では思ってもないことを言えますし、コミュニケーションのうまい上司であれば、部下の性格やその時の状況に応じてあえて厳しい態度を取ったり、優しい言い方をしたりと使い分けをしています。

表面上の態度でその人を判断するのは考えの浅い人がやることです。

しかし、人の行動は騙すことができません。

人の考えは行動にしっかりと反映されます。

本当にマジメな人はマジメに仕事をしますし、本当に部下想いな人は部下が困っていれば助けてくれます。

行動というのも、表面だけ見てはいけません。 部下の目に見えない場所でやっている行動にこそ、上司の長所が隠れています。

例えば一見離席が多くサボっているように見えても、実は別の場所で1人で集中して仕事をしているかもしれません。

このように上司の行動をよくよく観察していくことで、 その上司の強み というのは見えてきます。もちろんすぐに見つけることは難しいかと思います。ですが、いずれあなたが上司になったときのためにも、この観察力というのは必要になるので早い段階で鍛えておく意味でもいい習慣になるでしょう。

ダメな上司を不満の材料として捉えるのか、悪い見本といい見本を同時に見せてくれる教科書とするのかはあなたの心構え次第です。

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