二代目社長はバカ!

管理人のジョーです。今回は茨城県にお住まいの40代の女性、モコさんの食品工場での体験談を紹介させていただきます。

茨城県の商業都市に住んでおり、商業都市だけあって仕出し弁当屋さんが多く、その中の家族企業のお弁当やさんで働いていました。
私は42歳の女性で子供もおり学校行事などに行きやすいよう、早朝のパートを選んだ訳なのですがそこがとんでもない会社でした。

 主に会社や学校から入っているオーダーのお弁当を、流れ作業のように毎日数百個作る仕事だったのですが、社長、息子(若社長・・・馬鹿社長)、奥さん、パート従業員が8人、配達の方が6人でした。
 お弁当作りの方は主に女性で、配達は男性でしたがとても忙しいときには配達の方も工場に入り、お弁当作りの手伝いをしていました。
揚げ物担当、お弁当にご飯を入れる人、おかずを詰めていく人、最後にふたを閉めて配達の準備をする人と別れており、私はおかずを詰めていく担当でした。


 そこのお弁当屋さんは60代の夫婦が経営していて、使えない息子が専務、奥さんは経理を担当していました。
専務は学校卒業後、一般企業に勤めていたのですが、甘やかされて育ち、わがままでどんくさいのでいじめに遭ったらしく、入社して3日で出社拒否するようになり泣きながら会社を辞めた経緯を持っています(同じ企業につとめていた同僚が私の友人の旦那さんで、私は事情を知っていました。)
その専務が自分の家のお弁当屋に入り、若社長となったわけですが、わがままの気分屋で工場にいつも怒号が飛んでいました。
ものすごい内弁慶なので、従業員にしか威張ることもできず毎日ストレスのはけ口にしていたのか、とにかく訳のわからないことできちがいのように怒鳴り散らしていました。

 親も自分の息子の子育てを間違えたタイプの人間なので、息子をとめることも出来ず私がつとめていた半年の間に、何人の人が辞めていったかわかりません。
間違いなく10人以上は辞めていきました。同じパート仲間は良い方も多かったので半年はつとめられたという感じです。
しまいにはみんな辞めていくのでどうしてもパートの人数の確保が出来ず、言葉のわからない外国の方をどこからかつれてきて入ってもらった事もありましたが、もちろん言葉もわからないのでは話にならずかってに来なくなりました。
にらまれ怒鳴られ、ここは現代の日本なのかと思うほどの会社でした。


 ある日、私はプツンと切れてしまい突然辞める事を切り出しました。日頃おとなしくまじめに働いていたので、とてもびっくりしていてなんとか今月いっぱいやってもらえないかと、珍しく下手に出てきました。
もちろん私はそんな話聞いていられないので、はっきりもう来ないと告げると怒鳴りはじめました。
私も大人げないとは思いましたが、

「若社長は一般企業に勤められずたったの3日で辞めた方なので、まじめに一生懸命働いている人の気持ちはわからないでしょうね。こんな小さな自分の親の会社の中でしか威張れないんだから、威張れる場所が合って良かったですね。若社長の以前働いていた会社の○○さんにいろいろ若社長の事を聞いていたから知ってるんですよ」

と、顔色変えず言ったところ、取り乱して大声を出し、しまいには泣き出したのです。
パートさんたちも次々集まってきて、そんな姿を見て失笑でした。
私は一人で辞めるつもりでしたが、パートのほとんどの方がその場で辞める事を申し出てその場を去りました。

 その日の夕方、社長から謝りながら電話が来ましたが自分たちで蒔いた種自分で刈るよう言って電話を切り、それからは知りません。
家族企業が全部だめではありませんが、狭い世界しかわからないような人は経営にたずさわるべきではないですね。

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