派遣社員の実態

身寄りのない派遣社員

冬場の夜勤はひどい。23時くらいに通勤のため国道を走っているとカミナリが光った。クルマを運転していても吹雪で前が見えない。ギアを2速に入れてゆっくりと走る。

冬場は自転車で通勤している派遣社員の人も派遣会社の送迎バスで通勤している。この人は30年ほど九州の実家に帰っていないという。

それで、この派遣社員の50代の男性であるが、先日、体調不良を理由にして仕事を休んだ。訊くとアパートの二階の階段から転げ落ちて頭を強くぶつけたという。ちょうどその時、心臓が苦しくなり締めつけられるような感じがしたという。
メガネも割れてしまい最悪だったという。
それで、この派遣社員の人が言うには、自分が死んだら救急車を呼んで、すぐに霊柩車を呼んでくれとのことであった。

既に身寄りというか、付き合いのある親族はいないのだという。葬式も必要ない。無縁仏だと自分で言っていた。

学校の教師から派遣社員に

かつて学校教師をしていたという派遣社員がいる。小学校の先生だったという。学校教師をやっている時に何らかの精神病、うつ?になり頭が壊れてしまったという。教員資格を持っているくらいであるから、当然、大卒である、
国立大学を卒業しているという。モンスターペアレントの問題などもあったのかもしれない。

今では脳の壊れた人間らしく動物、カバのような顔をして発ガン性のあるプラスチックの粉塵にまみれて仕事をしている。

押出成形、射出成形機のマシンオペレーターの仕事である。

この仕事は、二交代制の交代勤務である。大学を卒業するとき、彼は将来、自分が3K職場で派遣社員として働くことになると僅かでも想像したであろうか。全くなかったのではないか。彼にとっては大卒や教員免許は自分の人生にとって何の意味もないものになった。ヘルメットが蒸れるのか、ストレスのためか、遺伝のためかは不明であるが、若くしてツルッパゲである。派遣社員にもいろいろな人間がいるものである。

派遣社員の復讐

クビにされた腹いせに後日、会社が休みの土日に事務所にやってきて備品を壊し、金目になりそうなパソコンやテレビを盗んでいった派遣社員がいる。月曜日に出勤して現場を目撃したスタッフは青ざめたそうである。何しろパソコンがないと仕事が出来ない。大事なデータが不明になる。直ぐに警察に被害届けが出されたが逮捕にはしばらく時間がかかったそうである。パソコンがない間は、どうやって仕事をしていたのであろうか。

この解雇された派遣社員の気持ちは分からないではないが、長い視点で見た時に自分が不利になることが、分からなかったのであろうか。あるいは分かっていても腹いせをしなければ気が済まなかったのか。この一件以降、入り口の守衛のチェックが厳しくなった。
会社に入るときは必ず守衛に社員証を提示しなければならなくなったのである。朝の忙しい時間帯に、いちいちサイフから身分証を取り出して守衛に見せなければならないのも面倒であるが、再発防止のためと称して現在でも出社時の身分確認は行われている。

本当の意味での再発防止策は派遣社員を雇わないことではないか?と言ってみたが非現実的であるとして一笑に付された。
ところで、この派遣社員は、一体どんな理由で解雇されたのであろうか。仕事が遅かった?間違い、失敗ばかりしていた?興味はあるのであるが、会社内で、この一件について、これ以上、詮索することは憚られる雰囲気がある。こうなると余計に興味が湧くのであるが。

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